世間は今、ペットブームと言われています。猫カフェや鳥カフェといった、動物たちと触れあえるお店も増えてきていますよね。
かわいい動物たちと触れあうことで、気持ちがあたたかくなった、なんだか落ち着いた、という経験はありませんか?
実は動物たちには、わたしたち人間を癒したり、健康を増進してくれる不思議な力があるのです。
目次
ペットや動物の癒し効果
動物がなついてくれたときや嬉しそうに近づいてきてくれたとき、わたしたちはその動物を愛しく想い、心のつながりを感じることができますよね。
この動物との精神的な結びつきは、心理学的な言葉で『愛着』と呼ばれています。主に母子の間に形成される関係として使われる言葉で、特定の人に対して特別な愛情を持つことを指します。
動物との間に特別な愛情、つまり愛着が生まれると、わたしたちの心は幸福感で満たされて安定するのです。
オキシトシンが分泌される
そして愛情をもって動物と触れあったとき、わたしたちの脳には『オキシトシン』というホルモンが分泌されています。オキシトシンが分泌されると、恐怖感などのネガティブな感情がやわらぎ、幸福感や安心感、信頼感などを感じるようになります。
また、動物たちになら、気軽に弱音を吐いたり悩みを話したりすることができた、という経験はありませんか?
他人には気をつかって話しにくい愚痴や悩みも、言葉を持たない動物には話せてしまうものですよね。辛い気持ちを吐き出して心のデトックスをすることは、ストレス解消にもつながります。
ペットや動物と触れ合うことによる効果
リラックス効果
動物と触れあうことで、安心感や愛着を感じると副交感神経が活性化し、わたしたちの身体をリラックスの状態に導きます。
これは、副交感神経に血圧を下げたり、呼吸や脈拍をゆっくりにしたりする働きがあるためです。この働きによって、気持ちがだんだんと穏やかになります。
例えば、イライラしているときには、攻撃的な感情はおさまっていき、深く傷ついて落ち込んでいるときには、気持ちを切り替えやすくなります。つまり、心の健康を取り戻すことができるのです。
規則正しい生活
また、一緒に過ごすペットの種類によっては、毎日同じ時間に起床する、餌を与える、散歩に行くなどが必要になり、規則正しい生活を送ることにつながります。
さらに、先ほど癒し効果のところで説明したオキシトシンの分泌によって、社交的になり、その人の持つコミュニケーション能力を引き出すという働きもあります。
アニマルセラピーとしての効果
動物とのやりとりの中で、人とのコミュニケーションの方法も少しずつ練習し、学んでいくという役割もあるのでしょう。これは引きこもりや不登校、発達障害のある子どもたちに対して、大きな効果が期待できます。
また認知症の方にも有効で、動物と触れあう回数が増えるたびに、会話や笑顔が増えるといった例もあります。実際に『アニマルセラピー』として、動物との触れあいの時間を作っている施設もあるほどです。
犬と猫、それぞれの性格の違い
犬の性格
犬は飼い主に忠実な動物です。犬は本能的に群れで行動したがり、主従関係もしっかりと認識しています。
飼い主の側を離れずに色々なことを一緒に楽しみ、時には慰めてくれる、そんな良きパートナーです。
飼い主の気持ちに寄り添ってくれる犬は、愛着の中でも特にお互いの信頼関係や心の結び付きが強く、いつでも心の支えになってくれる頼もしい存在です。
疲れて帰ってきたときに、尻尾を振って大喜びで走ってきてくれたら、あまりの愛しさに心も体も癒されますよね。
猫の性格
猫は単独行動を好みます。自由奔放な性格であることが多く、マイペースなところが猫の魅力です。
気が向いたときにだけ膝に乗ったり、すり寄ったりして甘えにくる姿に癒される方も多いですよね。
常に自分のペースで動いている猫が、ふと、こちらに愛情を向けてくれたとき、私たちの心は動かされ、深い幸福感に満たされます。
また、寝ていることの多い猫は、愛くるしい寝姿も魅力のひとつです。そんなかわいい姿を見ているだけで何ともいえない、ほっこりとした気持ちになります
おわりに
動物たちは、わたしたち人間にさまざまな癒し効果や健康効果をもたらしてくれます。
深い愛情を持って一緒に過ごすなかで、喜びを分かち合ったり、時には生きる勇気を与えてくれる、家族のような存在になってくれます。
最近少し疲れているな、と感じたときには、ペットや動物と触れあえる時間を作って、心を癒してみるのもいいかもしれませんね。
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