「笑う門には福来る」というように、笑い声の絶えない家には、自然と幸福がやって来るといわれていますね。
昔から言い伝えられてきたことわざですが最近、笑いが私たちの心や身体に良い影響を及ぼすことが科学的に明らかになってきています。
そこで今回は、笑うことによるメカニズムや効果についてご紹介します。
目次
笑う門には福来る?笑顔でいるだけで良いことがたくさん!
忙しい生活を送っていると最近笑っていないと感じている人もいるのではないでしょうか。
時間に追われている生活ではどうしても笑う時間を過ごす余裕もなく、黙々と作業をしたり用事を済ませようとしたりして頑張ってしまいます。
そんな生活は心にも体にも良くありません。
笑うだけで心にゆとりが生まれ、体も健康的になると言われています。
この効果は笑わなくても笑顔でいるだけでも効果が期待できるとされています。
笑顔でいるだけならいつでもどこでもすることができますね。
忙しい生活を送っている人ほど、笑いや笑顔のある時間を過ごして心も体も健康的になって充実な時間を過ごしましょう。
笑いのメカニズム
出典:(http://www.kanagawa-kokuho.or.jp/kenko/warau.html)
大まかな笑いの一連の仕組みは、視覚や聴覚から笑いを誘う事柄を脳が受信すると、感情を司る中枢神経へ伝達され、自律神経中枢と情報のやり取りをします。
そのため自律神経が活発になり、体中の細胞の活性化につながるのです。
この自律神経が人の感情の動きによって刺激を受けて興奮状態や沈静状態に切り替わります。
これは、その働きの違いから「交感神経」と「副交感神経」に分類され、2つが必要に応じて自動的に切り替わって機能していいます。
リラックスしているときや睡眠の間などは「副交感神経」が機能しているのですが、笑いはこの「副交感神経」により働きかけ、リラックスや睡眠後の心地よさと同じものを感じることができるのです。
笑顔による7つの効果
① 幸福感アップ
幸福感をアップしてくれる理由は、脳内に分泌されるホルモンが影響しています。
笑うことで脳に、「エンドルフィン」という鎮静作用や多幸感をもたらすホルモンが分泌され、幸福感やプラス思考を高めてくれるのです。
ストレスの多い生活では幸福感も薄れ、マイナス思考になってしまう人も多いことでしょう。
そんな生活の中に笑いを取り入れることでストレスの多い生活でも充実感を感じる時間を過ごすことができるようになりますよ。
② 脳の働きが活性化
笑うことによって、記憶を司る器官である海馬の容量が増えて、記憶力がアップします。
また、笑いは脳波の中でもα波を増加させます。
α波は脳をリラックスするほか、脳への血流を増加させることで脳機能が向上します。
③ ストレス軽減
自律神経の「交換神経」と「副交感神経」のバランスが崩れるとうつ病などの精神疾患を招いてしまいます。
笑うことでこの「交感神経」と「副交感神経」のバランスを整える効果があります。そのことによって、安定した精神状態を保つことができ、ストレスも軽減する効果も得ることができます。
④ 血行促進
笑いは全身の血行を促進してくれます。思いきり笑ったときの呼吸は、深呼吸や腹式呼吸と同じような状態です。
そのため、体内に酸素がたくさん取り込まれ、血の巡りが良くなり新陳代謝も活発になります。
新陳代謝が活発になればダイエット効果も期待できますし、日頃疲れを感じている人も血流が改善されて疲労回復効果も高まるでしょう。
ストレスを感じると血流も悪化すると言われ、ストレスの多い人こそ笑いのある生活がとても重要です。
⑤ 筋力アップ
笑っているときは心拍数や血圧が上がり、呼吸が活発となって酸素の消費量も増えます。
また、大笑いするとお腹や頬が痛くなるように、腹筋や顔の表情筋などをよく動かすので、多少ながら筋力を鍛えることにもなります。
大笑いのあとにお腹が痛くなるのは、笑いによって腹筋が刺激され筋肉痛を起こした状態です。笑いは短時間でも高い運動量を持っているとされ、腹筋を始めとして横隔膜や助間筋などを鍛え上げ引き締めることができます。
⑥ ガン予防
人の体の中では毎日ガン細胞が発生し、若い人でも1日で3,000~5,000個ものガン細胞が発生していると言われています。
この発生したガン細胞を退治してくれるのがNK細胞です。
免疫力が正常な時にはこのNK細胞によって毎日発生しているガン細胞を退治してくれるのですが、免疫力が低下することでNK細胞だけでは退治できなくなり、手術によってガン細胞を取り除くしかない状況にもなってしまいます。
笑うことにはこのNK細胞を活性化してくれる効果があるとされています。
逆にストレスや悲しみなどが多い生活を送っているとNK細胞の働きが鈍くなってしまいます。
ガンを予防するためにも笑いはとても重要です。
⑦ 自律神経のバランスを整える
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
交感神経が優位に働くと体は緊張状態になり行動的な活動をすることができます。
副交感神経は体をリラックスさせてくれる働きがあり、この交感神経と副交感神経がバランスよく働いてこそ充実した時間を過ごすことができます。
しかしストレスの多い生活を送っていると交感神経ばかりが優位に働くようになり、常に興奮状態にあることになってしまうので体や心がリラックスすることができません。
笑うことは副交感神経を優位にしてくれるので、笑いの多い生活を送ることで交感神経と副交感神経がバランスよく働くようになり自律神経を整えることにつながります。
素敵な笑顔を作るポイントは?
口を「イ」の形にする
笑顔を作るだけでも笑いと同じような効果が得られるのですが、毎日パソコンに向かっているような作業をしていると笑顔を作るのは難しいと感じる人もいるでしょう。
そんな人が手軽にできる簡単な笑顔の作り方のコツが、口を母音の「イ」の形にすることです。
「イ」と言っている時の口元は素敵な笑顔の時の口元に近い状態です。
笑顔を作って「イ」と 声に出しながら10秒キープしてみましょう。
これを毎日繰り返すことにより自然な笑顔を作ることにつながります。
割り箸トレーニング
上記で紹介した方法以外にも割り箸を使ったトレーニング方法もあります。
割っていない割り箸を横にして口にくわえてかみしめます。
この時には少し歯が見えるくらいに口を横にあけましょう。
この状態を30秒間キープします。
これを1日一回繰り返すことで笑顔を作ることができるようになるでしょう。
目から下を隠してトレーニング
笑顔作りでは口元がポイントの一つですが、もう一つ重要なのが目です。
口元だけいくら笑顔の状態になっていても目が笑っていないのでは自然な笑顔にはならないでしょう。
目元を自然な笑顔にするには目を細めて目尻を下げるのがポイントです。
この目元のトレーニングでは紙などを使って目から下を隠してトレーニングをします。
目から下を隠した状態で笑っているように見えるようになれば自然な笑顔が作れていることになります。
楽しいことを思い出しながら目から下を隠して自然な笑顔が作れるようにトレーニングしてみましょう!
作り笑いも効果的!
顔の筋肉が動くだけで「副交感神経」が活発になります。
笑いたくなくても笑顔を作ってみると、脳はその笑顔を快い感情と捉えて信号を伝達してくれます。
また、声を出して笑うとストレスも発散され、腹式呼吸になり腹圧もかかり大きな効果が得られます。
口や頬だけで笑うのではなく、目を細めて笑顔を作るとより効果的ですよ。
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