イライラしたときに、無性に食べたくなるものはありませんか?
甘いもの、辛いもの、すっぱいもの…人それぞれ好みがあると思います。
そのとき食べたいものを心のままに食べることで、一時的に心を慰めることはできます。でも、実はその食べ物のせいで、イライラが助長されているとしたら…自分でも気づかないうちに、負のループに突入してしるかもしれません。
今回は、イライラを抑えてくれる癒し系フードをご紹介します。
目次
イライラの原因は食事にあるかも?
わたしたちの感情は、食べ物に含まれる栄養素によって作られています。
わたしたちの脳内では、普段の食事で取り入れた栄養素を原料として、神経伝達物質やホルモンが作られており、それによって、日々の体調や感情が左右されています。
情緒の安定には「セロトニン」という神経伝達物質が大きく関わっています。セロトニンには、気持ちを落ち着かせ、眠りにつきやすくしたり、さまざまな体の痛みを和らげてくれる効果などがあります。
このセロトニンが不足すると「幸福感」を感じにくくなり、イライラや不眠などの不調に襲われてしまうのです。
さらに、作り出されたセロトニンを正常に分泌させるのも、食材を構成する栄養素の大切なお仕事です。
心穏やかな毎日を送るためには「神経伝達物質を作り出す食べ物」と「作り出した物質をうまく分泌させる食べ物」を摂ることが必要なのです。
イライラを抑えてくれる癒しの食べ物
イライラや不眠、気分の落ち込みに効く最高の癒し系フード、それは「トリプトファン」を含んだ食品です!
セロトニンを作り出すために必要なトリプトファンは、残念ながら、人体で作り出すことができません。意識的に食事から取り入れるしかないのです。
また、そのほかにも、心を落ち着かせてくれる栄養素がありますので、まとめてご紹介します。
○朝ごはんにおすすめの食材
朝食には「バナナ」と「乳製品」の組み合わせがおすすめです!
バナナにはトリプトファンが多く含まれています。
そして牛乳やヨーグルト、チーズはトリプトファンのほかに、カルシウムも多い食材です。
カルシウムは神経の情報伝達に必要不可欠な栄養素ですので、バナナと一緒に朝食に選んでみてはいかがでしょうか?
また、ストレスを感じると体内のビタミンCを多く消耗するので、イチゴやキウイフルーツなどのフルーツを食べて、爽やかな朝を迎えるのもいいですね!
○おやつにおすすめの食材
アーモンドなどの「ナッツ類」に含まれるマグネシウムは、カルシウムの吸収を助けるほかに、脳や神経の高ぶりを鎮めて心を安定させる働きがあります。
ナッツはカロリーも高めの食材なので、片手に乗るくらいの量を目安に食べてみてください。
また、甘いものが欲しくなったときには、「ココア」を飲んでみましょう。ココアに含まれる「テオブロミン」という成分が自律神経に作用し、疲れた身体にリラックス効果をもたらしてくれます。
さらにココアの原材料であるカカオに含まれるポリフェノールは、ストレスへの抵抗力を強めてくれますよ!
メープルシロップをホットミルクに溶かして飲むのもおすすめです。メープルシロップにはマグネシウムがたくさん入っており、甘味料の中ではイチオシです。
○昼ごはんにおすすめの食材
昼食は、家事や仕事の合間にサッと食べられるものが便利ですよね。
うどんやパスタを選びがちな方は「そば」をチョイスしてみるのはいかがでしょうか。
そばには「ルチン」が含まれています。ルチンは血流を良くして神経の緊張を取り、筋肉をほぐしてくれます。脳の充血にも効果があり、これを改善することでイライラやストレスを緩和します。
お米派の方は「たらこ」「すじこ」などの具材のおにぎりがおすすめです。これらに含まれている豊富な「パントテンサン(ビタミンB5)」は、ストレス・イライラに対抗するためのホルモンを作り出してくれます。
○夕ご飯のおかずにおすすめの食材
「大豆製品」には、「レシチン」という成分が含まれています。
レシチンは神経伝達物質を合成するために必要な物質で、自律神経の乱れを整え、頭痛や不眠、イライラを抑えてくれる効果が期待できます。味噌汁の具材に豆腐を使ってみたり、おかずに納豆をプラスしてみましょう。
またビタミンB6も神経伝達物質の合成に欠かせないビタミンです。不足するとイライラのほかにも、集中力・記憶力の低下などが起こってしまいます。
こちらは、「ニンニク」や「サバ」「マグロ」「カツオ」などに含まれています。
炒め物にはニンニクで香り付けをしてみたり、おつまみに焼き魚やお刺身、魚の缶詰を選ぶなど、ほんの少し気をつけるだけで、簡単に摂ることができます!
逆にイライラを助長するNGな食べ物
○カフェイン
休憩時間についつい、手にしてしまうコーヒーやお茶には「カフェイン」が含まれています。
カフェインは覚醒作用を持っているため、休憩のたびに摂るとイライラしたり頭痛や動機などの症状が出てしまうこともあります。1日2~3杯までに抑えたり、代わりにディカフェ(カフェインレス)のものを選ぶなどしましょう。
○トランス脂肪酸などの食品添加物
「トランス脂肪酸」は、カップ麺やスナック菓子などに使われて家う保存料のひとつです。
これらの保存料には、イライラを増長させたり、免疫力を低下させる働きがあると言われています。なるべく、食品添加物の含まれていない食品を選びましょう。
○白砂糖
イライラしたり、疲れているとき、無性に甘いものを食べたくなることはありませんか?
甘いものを食べると気持ちがほっと安らぎますよね。
これはなぜかというと、甘いものを食べると血糖値が上昇し、幸福感ホルモンのセロトニンが作られるからなのです!しかし、この効果は一瞬で、すぐに血糖値が下がり始め、セロトニンの生成はストップします。
そうすると、またイライラを感じるようになり、甘いものを食べたくなってしまうのです。白砂糖の摂りすぎは、イライラの他にも頭痛やだるさ、気分の落ち込み、冷えなど、体に悪影響を与えます。
また、体内で白砂糖を代謝すると、多くのビタミンB群を消費します。ビタミンB群が不足してしまうと、脳細胞が正常に働かなくなってしまうため、さらに気分が優れなくなってしまいます。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
イライラを助長する食べ物と心を穏やかに保ってくれる食べ物、どちらも身近で手に入りやすいものばかりですよね。
たまに、甘いものやジャンクフードを食べるのもいいですが、疲れているときこそ、体にいい食材を選んでゆっくり味わってみましょう。
ゆっくりと食べ物を嚙むことでも、セロトニンは増加してくれるそうですよ!
今回の記事を参考に、食生活を見直してみてくださいね。
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